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IN THE GEN(今月の源)

毎月バイブズが出来上がるまでの編集部内の様子や出来事、はたまた愚痴(笑)を、
編集部員が交代でレポートします。
本誌締め切りに追われながら書き上げるメッセージはその苦労と喜びが随所に垣間見れる
WEBだけのオリジナルコーナーです。

「締切はカレーの香り」

第12回 /大森 茂幸

IN THE GENとかいいながら、実はわたくし外注なのでOUT SIDEなのですね。
ではそんなわたくしがなぜこれを書いているのるので、まぁそこは何というか「外様」あたりとして扱ってもらえればなぁと考えておかといいますと。

現在「BIKER-MON Vol5」の制作のために編集部内で作業していります。
3カ月に一度「BIKER-MON」は作られるのですが、そのたびにお誘いいただき取材をこなし、締切3日ほど前からは編集部内で作業をして、最後の追い込みで修羅場と化した状態が訪れ、みんなの目が吊り上がり「話しかけてきたらコ・ロ・ス」オーラを出し始めるのを現場で体験します。
何しろ締切前日は簡単に言えば“数時間後に印刷屋さんに出すので、まったく白紙のページ20ページをあと8時間で完成させなさい”というような状況なのであります。しかも恐ろしいのは発売日の関係上編集部員は、その数日前にVIBESの締め切りでその状態を終わらせたばかり。その一週間後にまた地獄がやってくるわけです。正気でいるのがいかに困難か分かりますね。

ついでなのでもう少し詳しく、外注でなければ書けないような出版社「源」の内情を暴露していきましょう。
基本は「VIBES」が中心で回っていますが「BIKER-MON」がそこに割り込んでくるわけですね。だいた1か月前に細かな担当などを決める会議が行われます。
ここに呼ばれるとわたくしは「あっ。またあの修羅場が始まるな」と思うわけですね。この会議には編集部員全員が出席します。そこから取材先に連絡を入れてカメラマンとコンビで取材に回るわけですね。ジェームス編集長、植村副編集長はVIBESが落ち着くまでは本格参戦はできません。只野BIKER-MON編集長の下、新井・中嶋・うめあたりが中心となり活発的に動き始めます。そのさらに下でわたくしどもがちょろちょろするわけです。当然VIBES締切が近付くと、みんなでそちらに集中しています。そんなときに取材を終えたわたしが編集部近辺のVIBES御用達居酒屋で飲んだくれて「ウィーッ。気持ち悪」なんていいながらやってくるわけですね。いってみれば「最悪にウザい」わけです。でもまぁそこは外注ですし、みんな大人ですから「あれ。大森さんご機嫌ですね」なんて優しく言ってくれるわけですよ。するとわたしは帰るのが面倒くさくなって、編集部で熟睡です。

この翌日から全員が全速力で「BIKER-MON」に取りかかります。
みんな全国を飛び回り取材のラッシュ。カメラマンの予定を先におさえた者勝ちなので、下手するとカメラマンがいなくて締切ギリギリの取材。なんていうことも起こり得ます。そして締切前日に全員が編集部にこもり、最初の修羅場になるわけです。
そんな修羅場にも一服の清涼感漂う時間があります。
それは「カレータイム」です。
締切前夜だいたい夜9時ごろに、只野さんの計らいで全員に好きなココイチカレーが提供されるのです。注文票が回ってくると「カツカレー・ご飯300グラム・2カラ・トッピングチーズとカリカリチキン・大森」なんて全員が書くわけですね。 これが届いて「カレーでーす」という声が聞こえるとみんなの顔が瞬時に優しくなるのです。
もう忙しくて、何人もが帰ってないし風呂にも入っていない状態で、空気がドロドロしていそうな編集部内がカレーの香りで浄化される瞬間です。このカレータイムから12時間ほど。こんな状態で本ができるはずがない、と何度も思うのですが、どんなミラクルがおこっているのかきっちりできるわけです。

すべてが終わって、少しづつ波が引いて行くように編集部が静かになっていきます。散乱していた紙が片付けられ、手がすいたものが机に突っ伏し眠り。あれほどカリカリしていたみんなが元の優しい人に戻っていきます。わたくしといえば、1週間ばかり使ったデスクの周りを片付け、荷物を詰め込み帰り仕度です。疲れ切り、脂ぎった顔のみんなに挨拶をして、ほんのりと残ったカレーの香りを感じながら「また3ヶ月後だなぁ」なんて思いながら編集部を後にするわけですね。
地獄のような修羅場がそれほど嫌いでもないな。そんなことを思うのです。

第1回 : ジェームス関島
第2回 : 増田 理人
第3回 : 早乙女 大輔
第4回 : 村上 喜彦
第5回 : 松尾 宏二
第6回 : 黒岩 由美子
第7回 : 徳永 宗士
第8回 : 植村 みのる
第9回 : 村上 喜彦
第10回 : 池田 晃
第11回 : 吉田 慎也
第12回 : 大森 茂幸

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