前回、トラブル大森さんが地獄のような修羅場に漂うカレーの香りを綴ってから、いつの間にか随分と月日が経ちました。その間にVIBESが10数冊、別冊BIKER MONが数冊、特別編集の道とONE & ONLY、猫の本と犬の本などが次々に生まれ、VIBES FOXのお嬢ちゃんたちも知名度を上げ、CAPの拓さんに勧められ大森さんに借りた「鉄を削る」を読み、フリーダムの堀さんを経由してテラさんに借りた「エンジンのロマン」を少しだけ読んで歴史物に逃げ、吉野朔美と萩尾望都と森脇真末味の古いマンガを再読し、「SEX and the CITY」の再放送を観、Katie goes to Tokyoとストーンズの楽曲にやられ、海外を走り、旭川で悼み、DAY TRIP MTGに出店し……1週間経つのは遅いけど1ヶ月経つのは(もしくは1ヶ月経つのは遅いけど1年経つのは)どうしてこんなに早いのだろうと思うのです。
そして、昔々「夏休みのとも」の日記を8月31日の夜に半泣きで埋めていた自分は、「ブログを作っている方々はなんて辛抱強いんだろう」と実に感心するわけですよ。なぜなら世にいるブロガーたち全員が「夏休みのとも」をきっちり終わらせていたとは――すでに話が飛躍してますが――思えないからです。もちろんブログと宿題とはかなり違います。でもね、中にはきっと追われるように書いているブロガーもいるだろうと邪推してみたくもなるのです。
小学生の宿題ならずとも、「中間と期末テストで済んでいた頃は簡単で良かった」なんて私は時々言ったりもしますが、よくよく考えてみれば現状況の方が遙かに喜ばしいのです。誰にはばかることなく毎日ハーレーに乗れているのですから。
さて、関島がハーレー以外のバイク乗りの雑誌『道楽』を作るために退き、今月から編集長となった私ですが、周知のとおり私の前身は別種の仕事でしたし、いまだに素人の枠から抜け出ていません。VIBESというのは「毎日ハーレーで集まるMCが作ってる同人誌なのだ」と思っているくらいですから。
これからVIBESは「H-D LIFE MAGAZINE FOR BIKERS」と表紙に記されているように、今まで以上により深く濃く徹底的なまでにバイカーズライフ一辺倒になっていきます。走りざまは生きざまであると本気で思い、そうして生きるためにある程度の代償を支払うことを躊躇せず、それでもバイカーであり続けたいと思う私ですから行き着く先は推して知るべきです。もし我々が悩みを持つとすれば、もう貼る場所のないパッチをどうしていくか程度でいいのです。もしもこの先ガソリンがなくなったら? そんなことバイカーは悩みません。「その時」がやって来るまでただ走り続けるだけです。
そして今後間違いなくおもしろくなるのは、シンヤ、ウメさん、リホーの3人がどれだけ暴れるか……だと思います。先のバイブレーションランでは、高く上がったフライを取りにいった3人がお見合いして落球するという見るも無惨な印象を残しましたが、この中でいったい誰が「渦中」へと飛び込んでいくかが、これからの見所となるでしょう。できることなら3人が3人共、先を争うように渦に飛び込み、急激な渦の中で溺れつつもがき苦しんでもらいたいものです。こう書くと3人からあ〜だのこ〜だの言われそうですが、現時点では3人共、波打ち際で貝殻を素足で踏んだ程度です。全然まだまだ。ヒザすら濡れてません。
「さっさと飛び込まんかいっ!!」
そんな暴言に愛を込めつつ、ほとんど住み処と化した真っ黒い渦中から私は彼らを引きずり込む悪だくみをしているというわけです。
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